【生徒質問】
『日本大百科全書』によると、「古墳」とは「古代、ことに弥生 (やよい) 時代終末の西暦3世紀後半に出現し、7世紀末ごろまでに築造された高塚の墳墓」のことを指します。今は箸墓古墳の編年がさかのぼったので、「3世紀後半」の部分は「3世紀前半」となるかと思います。
また、古墳は「土もしくは石を積んだ墳丘を有し、その内部に遺骸 (いがい) の埋葬施設をもっている。また質・量に関係なく副葬品が添えてあることが基本的な姿である」とあります。
墳丘や副葬品がある埋葬施設という意味では、弥生時代よりもさらに古い中国などで見られるので、日本の古墳が大陸の埋葬文化からなんらかの影響を受けた可能性は高いと思います。
古代中国の墳墓で有名なものに、
などがありますので。Wikipediaではありますが、こちら(馬王堆漢墓 - Wikipedia)も参照してみてください。
あ、中国・朝鮮半島・日本に共通する古代の墳墓としては、弥生時代の支石墓というものもありますね。
ただし、前方後円墳の形については日本で独自に発展した形式だと言っていいと思います。実は、朝鮮半島南部にも前方後円墳があるのですが(韓国になぜ「前方後円墳」があるのか 『「異形」の古墳』 | BOOKウォッチ (j-cast.com))、朝鮮半島に前方後円墳が出現したのは日本よりもかなり遅いので、朝鮮半島の前方後円墳が日本の前方後円墳の影響を受けたことは間違いありません。
朝鮮半島では、日本の古墳の内部構造からも影響を受けている思しき墳墓が見つかっていますので(朝鮮半島最大の古代の墓、開けた直後に閉じた理由は : 文化 : hankyoreh japan (hani.co.kr))、今後長い時間をかけて研究が進んでいくと思います。
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