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長徳の変2 【史実で楽しむ 光る君へ解説  第20回(ep 21)「望みの先に」】


今回は、第20回(エピソード21)「望みの先に」を楽しむ解説うさー

前回は長徳の変にいたる歴史的な過程を詳しく紹介したので

今回は、長徳の変勃発から定子ちゃんが出家するまでを解説するうさ


【動画版はこちら】





あらすじ

長徳2年正月16日、一条邸に住む光子ちゃんにフォーリンラブな伊周と 光子ちゃん妹の厳子ちゃんラブな花山天皇が

一条邸でバッティング

泣きべそかいておめおめと帰ってきた伊周を見て隆家が参戦

相手が誰だか分からないまま矢を射たら 相手はなんと花山院でしたとさ

どうする? 伊周

トランジション

相手が花山院だと分かったので、伊周と隆家はとんずら開始

二人を逃がすために、二人の従者が花山院の従者と闘乱開始

この闘乱の顛末は、ドラマでは少しマイルドにぼかしていたけど

伊周と隆家の従者が花山法皇のお供の童子二人をサツガイして、首を持ち帰るという大大大事件となったうさ

ドラマのように事件の情報はただちに内覧の右大臣道長に報告されて

平安京の治安維持を担当する検非違使の長官であるロバート実資にも通報されたうさ

ドラマでは、一条天皇に報告が上がったのは、事件から9日後だったうさ

この日は正月25日の除目(人事会議)の日で まひろパパ為時が淡路守に任命されたのもこの日だったうさ

事件の報告が天皇に上がるまでに時間がかかっているうさけど

これは、花山院の側でも事件を表沙汰にしたくなかったからかもうさ

ドラマで、報告を聞いた一条天皇が「この前従者の闘乱を厳禁したばかりだろ!」と激怒していたけど

実際、ここ1年の主な闘乱事件だけでも、前年の2月3日に詮子姉さんとおねショタ定子ちゃんの宮人(くにん)が闘乱してるし

7月27日には道長と隆家の従者が七条大路で合戦してるし

8月2日には隆家の従者が道長の随身をサツガイしてるし

10月には荘官のサツガイ事件があって検非違使が平安京の外まで捜索してるし

12月官人の闘乱事件に検非違使が関わっているし

と、そりゃ一条天皇もキレるわ ってくらい闘乱事件は頻発してきたいさよ

トランジション

一条天皇がキレてから、伊周の追放が決まるまでには、実は2箇月半以上かかってるうさ

その間に起こったことをざっとみてみると

まず、ドラマで定子ちゃんが一条天皇に「私の家族をえこひいきしないと別れるからね。ダメなの?じゃあ、もう別れてあなたと会うこともないわ。バイバイ」と言って

一条天皇が、行かないでーって、ぎゅーっとするという

相互依存グダグダのダメカップルムーブをかましていたうさ

なお、史実だと、定子が内裏から内裏外の職曹司に退出したのが2月25日で

一条天皇の命令によって、定子が職曹司から二条邸(伊周たちのおうち、つまり実家)に遷ったのが3月4日うさ

要するに、定子のメンヘラ自傷恫喝を一条天皇は全部突っぱねて、定子を実家に帰して伊周たちも厳罰に処したということうさ

一条天皇、がんばったうさね

だからこそ、この後の一条天皇のムーブは、、、ゲフンゲフン、、、その話はまた後日に、、、うさ

一応だけど、この辺の時系列については、ドラマには史実とは異なる演出があったうさ

ドラマだと、定子ちゃんのメンヘラ自傷恫喝は、伊周の呪詛・大元帥法疑惑が出た後だったけど

史実ベースの時系列だと 呪詛疑惑は3月28日以降で、大元帥法疑惑は4月1日と、両方とも定子ちゃんが実家に帰されてから後のことだったうさ

大河ドラマが史実から時系列を組み直した演出をしたのには、2つくらい理由があると推測していて

まず、のっぴきならない状況にまで伊周・隆家が追い詰められてから、あの恫喝シーンを入れたかったということかなと

それ以上に、史実をベースしてしまうと、この恫喝シーンがグダグダになってしまうからかもうさ

実はこの年の12月16日に、定子ちゃんは娘を生むことになるうさ

ということは逆算すると、この年は閏月があるので、定子ちゃんの懐妊は4月の始めごろとなるうさ

つまり、史実では、一条天皇は3月始めに定子ちゃんを実家に帰したにもかかわらず

伊周たちの処分が決まる前から定子ちゃんを内裏に呼び寄せて ラブラブちゅっちゅしていたということうさ

一条天皇(17歳)、、、オマエ、、、ほんとグダグダやな。。。

というわけで、ドラマでは定子ちゃんの懐妊をメンヘラ恫喝以前にもってきたかったのではないかと思ううさ

次に、伊周が詮子姉さんを呪詛したり、大元帥法を行ったという話うさ

呪詛については、ドラマでは詮子姉さんの自作自演を倫子ちゃんが見破った的な展開だったうさね

そうなると、大元帥法が問題となるうさ

大元帥法とは国家が毎年正月8日から7日間行う大法会で、国家の鎮護を祈るものうさ

もちろん大元帥法を臣下が行うことは厳格に禁止されていたうさ

ということで、伊周が大元帥法を行った件についてはどうなったの?? って思ったうさ

ドラマで、伊周は道長に「花山院を射た件はごめんなさい。でも呪詛はしてないもん」って訴えたときに

「大元帥法もやってないよ」って言わなかったうさ この点は気になっているうさよ

トランジション

いよいよ5月1日、ロバート実資率いる検非違使が、土足で伊周たちのおうちをぶっ壊しながら捜索する日がきたうさ

ドラマではメンヘラ自傷恫喝に失敗して実家に帰された定子ちゃんも、当然この場にいたうさね

この日の野次馬連中の様子を『栄花物語』は

「身分賤しい連中が邸内を取り囲んで、ここかしこと覗いて、、、」(かかるあやしの者ども殿の内にうちめぐりて、ここかしこをぞ見騒ぐ、、、)と書いているけど、、、

なるほど、こいつらのことうさね

このときの実家の有り様と、あまりの仕打ちにショックを受けて、定子ちゃんはこの日のうちに出家してしまうさ

出家というのは、この俗世間とのつながりを断ち切るほどの重い行動うさ

だからこと、この後の定子ちゃんカップルときたらグダグ、、、ゲフンゲフン、、、それはまた今度うさ

今回は、為時が越前守になった件も解説しなきゃいけないうさけど

さすがに、バランスが悪いので、長徳の変に絞ったうさ

今週は時間がないので、時を逸するとは思うけど、為時の話はまた今度にさせてくださいうさ

これからも大河ドラマ話や、日本史の話でもりあがっていくので

ぜひ高評価とチャンネル登録をお願いしますうさ

よろしくうさー



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