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Q&A

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アッシュール=バニパルの建設した大図書館の粘土板について

昔の書物は粘土板だと言う話が出ていましたが、その粘土板は一個当たり大体何gほどあったのでしょうか?

また、何冊ほどあったのでしょうか?

閲覧数:13
うえまつ先生
Jun 20, 2024

アッシリアの都ニネヴェの大図書館については、青木先生の『実況中継1巻』p30を参照。

①まず、「粘土板の一個当たり重さ」について、ニネヴェ発掘の粘土板は分かりませんでした。

ネットで調べると、あるサイト(愛知県立大学の教員が運営するHP)に、楔形文字が刻まれた粘土板が紹介されています(小型のものが中心で、時代は前2100年~前2000年頃)。

それをみると、1つが「56.5g」、もう1つが「19.8g」。ただし、もっと重い粘土板はあったと考えられます。

https://www.for.aichi-pu.ac.jp/museum/k.html


②「何冊ほどあったか」については、百科事典に以下のように見えます。


【ニネベ遺跡】の項目「アッシュールバニパルの図書館からは洪水伝説などを記す数万枚の粘土板が発見された。」(『ブリタニカ』)

【アッシュールバニパル】の項目「首都ニネベの王宮内の図書館の中に収集・整理されていた,膨大な神話・文学・語学などの文献が,今日,大英博物館に保存されており,その数は2万点を超える。これら王の収集した文献はアッシリア学確立のための基本資料となった。」(平凡社『世界大百科事典』)


1万以上の粘土板が所蔵されていたことは間違いないようです。なお、この図書館にかんする様子を記述した論文を見つけたので、引用します。


「アッシリアの有名な図書館はアッシュールバニパル国王の作った前7世紀のニネヴェの図書館である。数千枚の粘土板を収蔵し,王宮司書のもとに20人以上もの書記が粘土板の作製と保管に任じていたという。所蔵文献は歴史年表,政府の記録・通信・書翰などのほか,文法,詩,歴史,科学,神話,宗教などあらゆる種類のものが揃えられていた。数百年以前の古い粘土板を現代アッシリア語に翻訳するための辞書も備えられていた。ニネヴェ図書館の粘土板は主題によって配列され,部屋ごとに主題のちがう本が管理され,本の内容目録が,扉や壁に書かれてあり,本の題名か本文の一行目,行数,枚数まで示されているという念の入れようで,現代の図書館以上とも言えそうな親切さである。」(箕輪成男「文字・ことば・書物――シュメールにおける「文明の装置」試論」『神奈川大学国際経営論集』16・17号、1999年、123頁)

https://kanagawa-u.repo.nii.ac.jp/records/1626


かなり手厚い図書館ですね。

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