花押の形や制限
参考文献:佐藤進一『花押を読む』(平凡社・1988年)
最初、花押の形は署名の草書体にデザイン性を加えたものでした。
花押の期限は中国にあって、早くて先秦とか晋という説もあるけど、唐のころと考えるのが穏当とあります。この期限については、参考文献が半世紀近く前のものなので、今は研究状況がぜんぜん違う可能性もあります。
なお、日本だと、花押は平安時代からあるそうです。
その後、草書体の花押のほか、2つの字を合体させてつくった花押、一つの字だけでつくった花押、名前とは関係ない字や絵を利用した花押、明朝体の花押と、江戸時代までにだいたい五種類の花押の形式が登場しました。
花押は誰が署名したのか分からなければ意味がないので、花押の形は原則的に唯一無二のものにします。
ただ、中世から親族集団(北条氏)とか、主従集団(信長と織田家臣団みたいなやつ)で、当主が代々似た形の花押を使うことが流行りました。
あと、家臣が主人の花押と似た形の花押を使うことが流行りました。室町時代には「足利様」といって足利将軍の花押を真似ることが流行り、江戸時代には「徳川判」といって徳川将軍の花押を真似ることが流行りました。権力者の花押に似た形が禁止されるのではなく、逆にみんなが真似したのが興味深いですね。一冊読み終わったのですが、花押の独占に関する言及はありませんでした。
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