第3巻からは、メインキャラクターの一人、善逸(ぜんいつ)が登場します。
善逸の攻撃モーションとアングル(アニメのオープニングのやつ。3巻には出てこない)って、カッコいいですよね。とくに、アングルがオリジナリティーあふれていると思うんですが。
あと、イノシシも3巻で登場ですね。
That man is always terrified of something. He is nothing more than a coward.
あの男はただの臆病者です いつも何かに怯えている
朱紗丸(すさまる)と矢琶羽(やはば)の連携攻撃が、炭治郎たちを襲う。
たまらず珠世(たまよ)さまを連れて逃げ出そうとする愈史郎(ゆしろう)。
We could use this diversion to flee…
「あいつらを囮にして逃げましょう‼」
珠世さまのイヤ顔が最高なシーンでした。愈史郎が「冗談です‼(Heh…Just joking.)」とフォローしたけど、もう遅い。
毬(まり・基本的に「毬」も「鞠」も同じ)を禰豆子に投げつける朱紗丸!それを蹴り返そうとする禰豆子!!
まさか。でるのか。伝説の技法、蹴鞠(けまり)がッ!!
というわけで、今日は蹴鞠(けまり)のお話です。
蹴鞠とは、みんなで鞠を蹴りたくって、地面に落とした人がルーザーという、古典的な屋外遊戯(球技)です。ようは、みんなでリフティング大会ですね。
蹴鞠は大和朝廷時代に中国から日本に伝えられたといわれています。1400年も昔のことです。
『日本書紀』には、女性天皇である皇極天皇の時代の644年に、皇極天皇の息子の中大兄皇子(なかのおおえのおおじ)が飛鳥寺で蹴鞠をしていたという話があります。
中大兄皇子って覚えていますか? 645年の乙巳の変で、外国(朝鮮諸国)の賓客の目の前で大臣蘇我入鹿の首を斬り飛ばした、ヤバいヤツです。大きくなったら天智天皇になります。
飛鳥寺って知っていますか? 蘇我氏の氏寺です。
笑い飯、なにやってんの???
ということは、今でいうなら、蘇我入鹿にとっては、去年、一族が大事にしている祈りを捧げる神聖なチャペル(宗教施設・飛鳥寺)でサッカーしていやがった上司のバカ息子(皇極天皇の子ども)が、自国の女王(バカ息子の母皇極天皇)とイギリス王家やサウジアラビア王家などの、外国の公式使節を接待しているパーティー会場にいきなり乱入してきて、一国の責任を担う内閣総理大臣(蘇我入鹿)に、ヤクザが振り回すドスよりもゴッツい日輪刀(刃物)をぶん回しながら襲ってきてキルしたようなもんだということです。
外国人の目には、日本(当時は「倭」)っていう国は、とんでもない野蛮な国だと映ったことでしょう。王家の子どもが、国際的パーティー会場で首相を惨殺するんですから。
個人的にも、日本史の中でもトップクラスに礼を失した、なりふり構わないトンデモ事件だと思います。国際的信用とかガタ落ちです。こんなことした国は。
いつもどおり、話が全力で逸れたので、もとに戻りますと、
宮内庁のホームページには、蹴鞠には「勝敗はありません」とあります。ただ、いくつかの辞書を見てみますと、「蹴った回数を競う」(百科事典マイペディア)とあります。競うからには勝敗や優劣が決する気がするのですが、宮内庁がいう「勝敗はありません」ってのはどういう意味なんでしょうね。「日本文化いろは事典」というサイトによると、技の美しさとか礼儀正しさを重視して、はっきりとした勝敗をつけないとあります。昔と今とでいろいろと変化しているのかもしれません。
鬼滅の刃では、朱紗丸が投げた鞠で、愈史郎の頭とか、禰豆子の足とかが吹っ飛ぶんですが、鞠ってそんなに硬いんでしょうかね。
蹴鞠の鞠は、鹿の皮で造って、中には大麦の穀粒を詰め込みます。あ、こりゃ硬いわ。
また、日本では、平安時代とかの宮中で盛んに鞠会が催されていて、鎌倉時代以降は武士にも広まって、江戸時代には一般庶民にまで広がったそうです。
「一般庶民」???
時代劇とかで、町人とか百姓とか悪代官とかが蹴鞠ってるようなイメージはないんですが、実際どの層の人たちが蹴鞠ってたんでしょうかね。ウィキペディア先生によると、井原西鶴の本で町民が蹴鞠っているのをバカにしている場面があるそうです。基本的には江戸時代に蹴鞠なんかしないからこそ、井原西鶴が話題に取り上げたんじゃないでしょうか。
その後、明治時代になると蹴鞠るヤツなんかいなくなったのですが、宮内庁によると「明治36年(1903年)に明治天皇のご下賜金により,有志による保存会が結成され,今日に至っており」だそうです。
1903年!? ということは、鬼滅の刃の時代のちょうど10年前のことです。鬼滅の刃の物語が始まる少し前の、炭治郎とかが生まれたころに、保存会が蹴鞠を復活させたんですね。この保存会がなかったら蹴鞠文化は忘れられていたんですね。
ということは、ああ、この保存会が犯人なのね。朱紗丸が禰豆子に鞠を蹴り返されて負けた事件の。鞠を蹴るとかいう概念さえなければ、朱紗丸も禰豆子にやられることはなかったというのに。
【おまけ 第3巻 名言集】
There was no hope for her. After dying, even her bones disappeared without a trace. Is that the price for taking human life?
「救いがない……死んだ後は骨すら残らず消える 人の命を奪った報いなのか…」
We’ll continue to travel together. We aren’t going to split up. Never again.
「俺たちは一緒に行きます 離れ離れにはなりません もう 二度と」
I pray for good fortune in your war.
「武運長久を祈ります」
Please? Please, please, please! Marry me!
「頼むよ‼ 頼む 頼む 頼む‼ 結婚してくれ」
Comin’ through! Comin’ through!
「猪突猛進 猪突猛進!」
→4巻以降は、表現が変わります。道化のバギーの「ハデ死刑」みたいみたいなもんです。ちなみに、宇髄天元の「ハデ」がどのように表現されているのかについては、のちほど書きますので、お楽しみに。
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