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中国近現代史3【国民党・共産党・日中戦争】【青木裕司と中島浩二の世界史ch:15】



世界史参考書の超ロングセラー『青木裕司 世界史B講義の実況中継』シリーズの青木裕司先生と、福岡を中心に活動する人気タレント中島浩二さんの青木裕司と中島浩二の世界史ch」の文章版です(許可を得ています)。

中島:

歴史を紐解けば未来が見える。大人の世界史チャンネル中島浩二です。そして河合塾のカリスマ講師、世界史の青木裕司先生です、よろしくお願いします。

中国近代史、なかなか話が盛り上がって遅々として進みませんが、辛亥革命までやりました。辛亥革命のあとに結局いろんな人たちが力を持って内戦になる。


青木:

そうですね、前回名前を出した袁世凱という軍人、彼が亡くなったあとに彼の部下たちが各地の地域のボスとつるんで地域の独立政権がいっぱいできちゃうんです。これを世界史の教科書では軍閥と呼ぶんです。この軍閥が相争う大混乱の時代。日本で言うなら戦国時代です、はっきり言って。


中島:

結局誰が権力を握るかということの闘争ですよね。


青木:

そうですね。その軍閥が相争っている状況を克服して、中国の統一を目指す動きが起こってくる。これを国民革命といって、その先頭には例によって孫文、そして政党としては国民党、そして孫文の部下として蒋介石、のちに台湾の。

中島:

国民党ってそのときできたんですね。


青木:

そうですね、中国国民党というのが正式名称ですけども、中国を近代的国家にすると。それによって外国にバカにされない、そういう国を作りたいということですね。


中島:

中国という国の名前はどこでできるんですか?


青木:

基本的には辛亥革命でできた中華民国、その略称です。そういうふうに考えたほうが良いです。


中島:

なるほど。清の次に中華民国という国ができたということですね。


青木:

そうです、略して中国と考えてよろしいんじゃないか。


中島:

わかりました。そのあとに日中戦争というひとつ大きなポイント、ターニングポイント。これは日本も絡むということですね。


青木:

さっき国民革命というのを出しましたけど、孫文たちが1920年代に中国の統一を目指して頑張ると。このあたりから日本が中国情勢に介入し始めるんですね。なぜかというとそれは日本が中国に大きな利権を持っているからなんです。なんていう利権かというと、ちょっと雑な地図ですいません。中国本土があって、九州があって、朝鮮半島があって、黒く塗っていますがこれは遼東半島です。遼東半島の南部、通称関東州と言うんですけども、ここから延びる鉄道、通称南満州鉄道。これを日本が日露戦争で獲得するわけですね。


中島:

ということなんですよ。ここに日本の利権が生まれるんですよね。


青木:

そうですね、しかも日露戦争というと10万人以上の犠牲者を出した戦争で、一方では負けたロシアって負けたと思ってないんですね、やめてやったぐらいにしか思ってないので賠償金も払わなかったんです。


中島:

これ実は日本史を習ってると日露戦争にも勝ったというふうに言って、他の国も勝ったというふうに思っているけれども、実はロシアという国が革命が起こっちゃって、日露戦争をやってる場合じゃなくなっちゃうんですよね。


青木:

そうですね、だいたいその国の支配者って革命と戦争をどっちを優先するか、革命に決まっとるんですよ。


中島:

だってお膝元ですもんね。


青木:

戦争に負ければ賠償金を払うか領土を払えば良い。だけども革命で負けちゃったら全部失う恐れがあるんです、自分の命も。だから革命鎮圧のほうを優先すると。


中島:

ということは、このあたりはもともとロシアが利権を持ってたわけですか?


青木:

ロシアが持ってたんです。ただ、もとはと言えば中国ですよね。


中島:

それはそうですよね。


青木:

中国から1898年にロシアがこの地域の支配権、南遼東半島の支配権と鉄道を敷設する権限を獲得した。俺が中国から取り上げた権利を日露戦争で勝ったと言ってる日本に差し上げましょうと。

中島:

ということで日本がこのあたりの利権を確保する。


青木:

領土と鉄道と周辺の鉱山。それを守るために日本本国から派遣された軍隊を関東軍というのね。

中島:

これが日中戦争のという。


青木:

そうですね。一応彼らの立場に立って言わせてもらうと、彼らは彼らなりに日露戦争で獲得した利権、絶対守るという意識が強いんです。10万人の先輩たちの犠牲のうえに獲得した利権でしょ、これを失ったら先輩方に、日露戦争で亡くなった人たちに申し訳が立たない。そういう気持ちがあったのは間違いないと思うんです。というのでしばしば日本本国にいる政治家、軍人なんかよりも気持ちが先走ってしまったんですね。

中島:

ということなんですよね。日本にいると日本のことをいろいろ話し合うけれども、そうなると「おいおい、満州のことどうなってるんだよ」ということですよね。


青木:

この利権を守っている関東軍などが中国統一、国民革命という中国統一の動きに反発するわけです。なぜかというと、中国が統一されたら必ず統一国家中国は「日本よ、もともと中国の領土じゃないか、返せよ」と必ず言ってくる


中島:

ということなんですよ。そうしたときになにをやったかというと、満州国というのを作っちゃうんですよね。


青木:

1931年に満州事変というのを引き起こして、満洲全土を騒乱状態において、その混乱に乗じて満州国というのを作っちゃうんですね。実質上、日本が支配しているという。

中島:

これがいわゆるラストエンペラー。


青木:そうですね。


中島:

あれって中国のこのあたりのときは西太后とかはどうしてたんですか?このあたり内戦のときというのは。


青木:

一応存在はしているんです。西太后は亡くなっていますけども、清朝最後の皇帝、宣統帝溥儀と言いますけども、彼は1912年に退位して、一応年金かなにかをもらって生活はしてるんですね。その宣統帝溥儀、かつての宣統帝溥儀を日本が担いで満州国のトップに据えるわけですね。いわゆる操り人形、傀儡と言いますけど。

中島:

ということで国を作っちゃうんですよね。だからここのあたりはもう満州国だから、満州国のものだよということで中国に話をさせないという。


青木:

そうですね。しかも1930年代前半というと、中国本土と言って良いのかな、その覇権をめぐって国民党の蒋介石さんと共産党が内戦を始める時期なんです。一応中国は蒋介石のもとに1928年に統一されるんですよ。その統一の最中に蒋介石が共産党を弾圧して、敗れた共産党は中国南部のものすごい田舎に逃げていくんです。そこでゆっくりと実力を蓄える。これは見過ごすわけにはいかんというので1930年代に入って蒋介石さんが攻撃を開始する。国共内戦と言うんですけどね。

中島:

さっきの内戦とは違うその次の内戦。


青木:

はい。国民党と共産党の内戦が30年代に始まる。その隙に乗じるという形もあったんですよね、満州事変。


中島:

そういうことなんですね。中国が国の中で大変なことになっている隙に乗じて満州国というのを作って、溥儀という人も自分は正当な立場だから、なんとかここで国を興したいというふうに思うんですよね。


青木:

満州はもともと清朝の根城ですからね。発祥の地なので。


中島:

辮髪の人たちの満州人という人たちがいたところですからね。

青木:

そうですね。当時は漢民族もかなり移住してますけども、基本的には満州人の土地という感覚はありました、確かにね。

さっきの国共内戦なんですけども、国民党から攻撃をされた共産党、南部に作っていた根拠地を保てなくなっちゃって、そこから根拠地の移動を開始するんです。逃げ回り始める。


中島:

共産党が。


青木:

はい。これがいわゆる長征という旅で、これが長い目で見ると共産党にとってはプラスになる。どういうふうにプラスになるかというと、田舎をずっと逃げ回るじゃないですか。逃げ回りながらなにをやるかというと、農村に入っていって農民たちの支持を獲得するために地主を打倒して、実際に殺しちゃうんですけども、地主が持っていた土地を農民たちに分け与える。土地開拓というのをずっとやっていく。

中島:

なるほど、そしたら土地をもらったという恩義がずっとありますね。


青木:

農民にとって土地は命ですからね。こうして地道に地道に共産党は農民の支持を拡大していくわけ。これが中国共産党の強さなんですよ。もとはといえば国民党の蒋介石さんに負けて田舎に引っ込まざるをえなかったけども、これが長い目で見るとプラスになるんです、負けるが勝ち。


中島:

国共戦争ですか。


青木:

はい、30年間ね。


中島:

先生、全然話が10分授業になって進まないけど、最後に先生のお宝、これすごい、さっき言った南満州鉄道の時刻表、これを先生が持ってるんですよね、コピーですけど。

青木:

某所でコピーしてまいりました。


中島:

これすごいですね。


青木:

今のJTBが発行してるやつですよ。昔の日本旅行協会、JTB。


中島:

今のJTBの前身が日本旅行協会。


青木:

そこが発行していた、時間表と書いてるけどね。それを開くと満鉄を走っていた列車の時間表があるわけですね。それで驚いたのが、特急はアジア号、当時世界最速。そして急行列車の名前がなんと「ひかり号」。そして今で言う快速、昔は準急と言ってました、準急行。この名前がなんと「のぞみ号」


中島:

今も新幹線のその名前がありますけど。


青木:

どうやってあの名前が決まったのか非常に興味がある、結構ね。


中島:

わかりません、それは。全然わかりませんけれども、だそうです。先生のお宝講座でした。





















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