みんな覚えている「盟神探湯」だ!
過去完了形は、 "had+過去分詞"という形です。
これで、過去のある時点までの継続、経験、完了を表します。
そのほか、過去のある時点よりもさらに前に起こったことを表すこともあります。これを、昭和の昔には「大過去」と言っていました。
① 継続
Jomon Period had lasted for ten thousand years when rice growing and metal artifacts were brought from China.
(中国大陸から稲作農耕と金属器がもたらされたとき、縄文時代は1万年続いていた。)
稲作農耕と金属器がもたらされると、弥生時代が始まりました。
② 経験
People of Yamatai-koku had never seen Himiko by the time of her death.
卑弥呼は室内にこもって出てこず、彼女の男弟が政治をとりました。
③ 完了
When we arrived at the shrine, Himiko's mystic rite(=ceremony) had already begun.
(私たちが神殿についたときには、もう卑弥呼の秘儀は始まっていた。)
大遅刻ですね。
④ 過去のある時点よりもさらに前に起こったこと
The scar from a burn remained on my hands because I had performed Kukatachi(hot-water ordeal).
(盟神探湯をしたことがあったので、私の手には火傷の痕が残っていた。)
「盟神探湯(くかたち)」とは、古墳時代などに行われた、「容疑者に手を熱湯に入れさせて、火傷をしたら、そいつが犯人だ!(神様に守られなかったから)」っていうムチャブリ裁判のことですね。実質的には拷問でしょうね。疑われたら終わり。
ちなみに、中世ヨーロッパの魔女裁判にも似たようなことがありました。まず、お金持ちのお嬢さんに、魔女の疑いをかけます。そして、縄でぐるぐる巻きにしてセーヌ川に投げ込みます。そんで、縄がほどけたりして浮かんでこれたら、「オマエ魔女だろ!」って言って、火あぶりにします。そして、お金持ち一家の資産は没収します。お嬢さんが沈んで永遠に浮かんでこなかったら、「魔女じゃなくてよかったねー」で済ませます。ヒドイ。
過去完了進行形もあります。これは継続を表します。
過去完了形にも継続(①)がありました。表現したいことは同じようなもんです。動詞の違いですね。
When we arrived at the shrine, Himiko had been peforming a mystic rite for over 5 hours.
(私たちが神殿についたとき、卑弥呼は5時間以上も秘儀を行っていた。)
「二度寝した」じゃあ、許してもらえそうにありません。
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